吉祥寺の老舗映画館「バウスシアター」での閉館イベントの一つであった、10分の現代美術作家の作品を10名集めたプログラム内で上映した作品。映画館という公共性の強い空間で上映されることに留意し、逆に結婚式などで友人、家族から送られるメッセージビデオという極めてプライベートな映像を題材にした作品を上映した。映像の中で友人らがどれだけSEIKO が素晴らしい人間か、自分にとってどれだけ必要な人なのかを語れば語るほど、軽快な音楽とは裏腹にSEIKOを知らない観客は置き去りにされていく。現実世界に点在するそれぞれの物語が交わらない様を可視化し、物語の中にいる人と、それを共有出来ない物語の外にいる人との関係についての考察。